
リースバックと任意売却の違い|どちらを選ぶ?
住宅ローンの返済が苦しいときの選択肢、リースバックと任意売却の違いを、目的・住み続けられるか・オーバーローンか・向いている人の観点で図解つきで比較します。
約8分で読めます
住宅ローンの返済が難しくなったとき、「リースバック」と「任意売却」のどちらを選ぶべきか迷う方は多いです。名前は似ていますが、目的も前提条件もまったく異なります。
✓この記事のポイント
- リースバックは「住み続けたい人」、任意売却は「住宅ローンの返済を整理したい人」向け
- リースバックは売却後も賃貸で居住を継続、任意売却は原則として退去が前提
- リースバックは残債を完済できること(アンダーローン)が前提、任意売却はオーバーローンでも利用できる
- 状況によっては「任意売却+リースバック」を併用できる場合もある
目的が異なる
両者はそもそも「何のために売るか」という出発点が違います。
- リースバック:自宅を売却して資金を得つつ、賃貸として住み続けるための手段。老後資金や事業資金の確保、住宅ローンの完済などが主な動機です。
- 任意売却:住宅ローンの返済が困難な場合に、競売を避けてローンを整理するための売却方法。返済の行き詰まりを、自分の意思で売却して解決するのが目的です。
リースバック
- 目的は資金化+住み続けること
- 売却後も賃貸で居住を継続できる
- 残債を完済できる(アンダーローン)のが前提
- 金融機関の同意は通常不要
任意売却
- 目的は住宅ローン返済の整理
- 原則として退去が前提
- オーバーローンでも利用できる
- 債権者(金融機関)の同意が必要
オーバーローンかどうかが分かれ目
どちらを選べるかは、**売却見込み額がローン残債を上回るか(アンダーローン)/下回るか(オーバーローン)**で大きく変わります。
- 売却見込み額がローン残債以上(アンダーローン)なら、売却代金で完済できるためリースバックを利用しやすい状態です。
- 売却見込み額がローン残債に満たない(オーバーローン)場合は、売っても借金が残るため、任意売却で債権者と調整しながら整理する方向が現実的です。
売却見込み ≧ ローン残債
アンダーローン
売却代金でローンを完済でき、リースバックを利用しやすい状態。
売却見込み < ローン残債
オーバーローン
差額を自己資金で補えないと難しく、任意売却など別の選択肢も検討する。
まずは残債と査定額の把握から
どちらに進むにしても、出発点は「ローン残債」と「自宅の売却見込み額」を並べて比べることです。残債と売却価格の関係は住宅ローンが残っている場合で詳しく解説しています。
比較表
| 項目 | リースバック | 任意売却 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 資金化+住み続ける | ローン返済の整理 |
| 売却後の居住 | 賃貸で住み続けられる | 原則退去(リースバック併用なら可) |
| 前提 | 残債を完済できることが多い | オーバーローンでも可 |
| 金融機関の同意 | 通常は不要 | 必要 |
| 売却価格の目安 | 市場価格の6〜8割が目安 | 市場価格に近づけられる場合もある |
| 売却までの主導権 | 売主が比較・選択しやすい | 債権者との調整が前提 |
併用できることも
任意売却でも、買主の協力が得られれば賃貸で住み続ける(=リースバックを併用する)ケースがあります。「ローンは整理したいが、できれば住み続けたい」という場合は、併用の余地がないか相談してみるとよいでしょう。
向いている人
リースバックが向いている人
- 残債を完済でき、住み続けながら資金化したい
- 引っ越しの負担や環境の変化を避けたい
- 老後資金・事業資金などまとまったお金を確保したい
任意売却が向いている人
- 売却額がローン残債に満たない(オーバーローン)が、競売は避けたい
- 滞納が続いており、早めに返済を整理したい
- 競売より有利な条件・スケジュールで売却を進めたい
数値例で考える
たとえば、自宅の売却見込み額が2,400万円、ローン残債が2,000万円のケースでは、売却代金で完済でき手元にも資金が残るため、リースバックを検討しやすい状況です。一方、売却見込み額2,000万円に対しローン残債が2,600万円といったオーバーローンでは、売却だけでは完済できないため、任意売却で債権者と調整する流れが基本になります(※金額はあくまで考え方を示す一例です)。
まとめ
「住み続けたい」ならリースバック、「返済が立ち行かずローンを整理したい」なら任意売却が基本の軸です。そして、どちらを選べるかはアンダーローンかオーバーローンかが大きく左右します。
まずは残債と売却価格の関係を住宅ローンが残っている場合で確認し、仕組みの基礎はリースバックとはもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. オーバーローンでもリースバックは使えますか?
A. 原則として、売却代金でローンを完済できること(アンダーローン)が前提になります。オーバーローンの場合は任意売却で債権者と調整するのが一般的ですが、不足分を自己資金で補えるかなど個別事情で変わるため、無料相談で残債と査定額をもとに確認することをおすすめします。
Q. 任意売却でも住み続けることはできますか?
A. 買主の協力が得られれば、賃貸として住み続ける(任意売却とリースバックの併用)ケースもあります。ただし条件が整うかは物件や買主によるため、早い段階で相談しておくとよいでしょう。
Q. どちらが手元に残るお金は多いですか?
A. 一概には言えません。任意売却はローン整理が目的のため手元に資金が残りにくく、リースバックは完済後に資金が残る一方で売却価格は市場価格の6〜8割が目安です。状況によって結果は変わります。
状況に応じた選択は無料相談でご案内します。
この記事の執筆・監修
リースバックス 編集部編集部
リースバック・不動産売却に関する情報を、公的機関や事業者の公開情報をもとに調査し、利用者目線でわかりやすくお届けする編集チームです。制度や相場は変化するため、最新情報は専門家への確認を推奨しています。
監修:松浦 誠大宅地建物取引士
株式会社ハース所属の宅地建物取引士。大阪・梅田を拠点に、リースバックを含む不動産売買・賃貸借の実務に携わる。実務者の視点から、記事内容の正確性を確認しています。
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