
リースバックの流れ・手続きを5ステップで解説
問い合わせから契約・資金受け取りまで、リースバックの具体的な流れと必要書類、期間の目安を、図解つきでステップごとに解説します。
約12分で読めます
リースバックは、通常の不動産売却より短期間で進められるのが特徴です。
✓この記事のポイント
- リースバックは「①問い合わせ →②査定・条件提示 →③契約 →④決済・資金受け取り →⑤賃貸として居住」の5ステップで進む
- 最短で数日〜数週間程度。通常の仲介売却(数か月かかることも)より早く資金化しやすい
- 最重要は②の条件確認で、「売却価格」と「家賃」はトレードオフの関係になりやすい
- 契約は「売買契約」と「賃貸借契約」の2本立て。住み続けられる期間・買い戻し条件は必ず書面で確認する
- 住宅ローンが残る場合は④の決済時に完済する流れが一般的
全体の流れ(5ステップ)
まず全体像を押さえましょう。検討の開始から賃貸としての居住開始まで、大きく次の5ステップで進みます。
- 1
問い合わせ・無料相談
物件情報や住宅ローン残債を伝え、大まかな可否と条件感を確認する。
- 2
査定・条件の提示
売却価格・毎月の家賃・契約形態・買い戻し条件などが提示される。複数社で比較する。
- 3
契約(売買+賃貸借)
条件に合意したら売買契約と賃貸借契約を締結。期間や家賃改定の条件を書面で確認する。
- 4
決済・資金の受け取り
所有権が買主へ移転し、売却代金を受け取る。住宅ローンはここで完済するのが一般的。
- 5
賃貸として住み続ける
賃貸借契約に基づき、これまで通り同じ家に家賃を払いながら住み続ける。
以下、それぞれのステップを詳しく見ていきます。
ステップ1:問い合わせ・無料相談
まずは事業者へ問い合わせ、物件の所在地・種別・築年数・住宅ローン残債などを伝えます。この段階で大まかな可否や条件感がわかります。
電話やフォームでの問い合わせが中心で、この時点では費用はかかりません。「そもそも自分の家でリースバックが使えるのか」「いくらくらいで売れて、家賃はどのくらいになりそうか」といった疑問を、気軽にぶつけてみる段階です。
最初に伝えるとスムーズな情報
所在地・物件種別(マンション/戸建て)・専有面積や間取り・築年数・住宅ローンの残債のおおよその額。手元の固定資産税納税通知書やローンの残高証明があると、より具体的な話が進みやすくなります。
ステップ2:査定・条件の提示
物件を査定し、売却価格・毎月の家賃・契約形態(普通借家/定期借家)・買い戻し条件などが提示されます。複数社で比較すると条件の妥当性を判断しやすくなります。
ここがリースバック検討で最も重要なステップです。提示される条件は事業者によって差が出やすいため、価格だけ・家賃だけを単独で見るのではなく、「手元にいくら残り、毎月いくら払うのか」をセットで比較しましょう。
たとえば売却価格が高いほど買主は投資額が大きくなり、その分の利回りを確保しようとするため、家賃も高くなりやすいという関係があります。「高く売れた」だけで判断すると、毎月の家賃負担が重くなることもあります。
ここが最重要
「売却価格」と「家賃」はトレードオフの関係です。一括で必要な額と、毎月無理なく払える家賃の両面で検討しましょう。価格と家賃の関係は費用・相場の記事でも詳しく解説しています。
ステップ3:契約(売買契約+賃貸借契約)
条件に合意したら、売買契約と賃貸借契約を締結します。リースバックは「売る」と「借りて住み続ける」を同時に行うため、契約が2本立てになるのが大きな特徴です。
契約内容(家賃の改定条件、住み続けられる期間、買い戻しの価格・期限)は必ず書面で確認します。とくに賃貸借契約が普通借家なのか定期借家なのかは、将来住み続けられる期間を大きく左右します。
契約前に必ず確認したい点
・賃貸借契約の形態(普通借家/定期借家)と契約期間
・家賃の改定(更新)条件
・買い戻し特約の有無、価格・期限
これらは口頭ではなく契約書面で確認しましょう。契約形態の詳細は普通借家と定期借家の違いをご覧ください。
ステップ4:決済・資金の受け取り
決済日に所有権が買主へ移転し、売却代金を受け取ります。住宅ローンが残っている場合は、ここで完済する流れが一般的です。
具体的には、受け取った売却代金からローンを返済して抵当権を抹消し、残った資金が手元に入る、という順序になります。そのため、売却価格が住宅ローン残債を上回っているかが利用可否の前提になります。残債との関係は住宅ローンが残っている場合で詳しく解説しています。
ステップ5:賃貸として住み続ける
決済後は賃貸借契約に基づき、これまで通り同じ家に住み続けます。毎月の家賃を支払いながら生活を続けられます。
所有者ではなくなるため、固定資産税や建物の修繕費といった所有者としての負担はなくなり、代わりに毎月の家賃が発生します。引っ越しや住所変更が不要なため、生活環境を変えずに資金化できるのがリースバックの利点です。
必要書類の例
手続きを円滑に進めるため、次のような書類が必要になります。早めに準備しておくと、査定から契約までスムーズです。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 登記簿謄本・権利証 | 所有権の確認 |
| 本人確認書類 | 契約者の確認 |
| 住宅ローンの残高証明 | 残債の確認 |
| 固定資産税納税通知書 | 物件情報の確認 |
マンションの場合は、これに加えて管理規約や管理費・修繕積立金がわかる書類があると、条件の確認がスムーズです。詳しくはマンションのリースバックをご覧ください。
期間の目安
最短で数日〜数週間程度です。住宅ローンの状況や物件によって前後します。通常の仲介による売却では買主が見つかるまでに数か月かかることもありますが、リースバックは買主(事業者)が決まっている分、短期間で資金化しやすいのが特徴です。
期間が延びやすいケース
住宅ローンの残債が多くオーバーローンが疑われる場合や、権利関係が複雑な場合(共有名義・相続未登記など)は、確認に時間がかかることがあります。早めの相談がスムーズな進行につながります。
よくある質問
Q. リースバックはどのくらいの期間で完了しますか? A. 物件や住宅ローンの状況によりますが、最短で数日〜数週間程度が目安です。通常の仲介売却より短期間で資金化しやすい傾向があります。
Q. 査定や相談に費用はかかりますか? A. 一般的に、問い合わせ・査定・条件提示の段階では費用はかかりません。まずは条件を確認したうえで、契約するかどうかを判断できます。
Q. 契約は1つだけですか? A. いいえ。リースバックでは「売買契約」と「賃貸借契約」の2つを結びます。住み続けられる期間や買い戻しの条件は賃貸借契約・特約で定まるため、両方の内容を必ず確認しましょう。
まとめ
リースバックの手続きは、問い合わせから居住開始まで5ステップで進み、最短数日〜数週間で資金化できる場合があります。なかでもステップ2の条件確認とステップ3の契約内容の確認が要です。仕組みの全体像はリースバックとは、審査の観点は審査基準もあわせてご確認ください。
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この記事の執筆・監修
リースバックス 編集部編集部
リースバック・不動産売却に関する情報を、公的機関や事業者の公開情報をもとに調査し、利用者目線でわかりやすくお届けする編集チームです。制度や相場は変化するため、最新情報は専門家への確認を推奨しています。
監修:松浦 誠大宅地建物取引士
株式会社ハース所属の宅地建物取引士。大阪・梅田を拠点に、リースバックを含む不動産売買・賃貸借の実務に携わる。実務者の視点から、記事内容の正確性を確認しています。
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